先日、民報のラジオ放送を聴いていましたが「今日のテーマは暖冬です。今年の暖冬で困ったこと、良かったことなんでもいいですから、FAX、メールお待ちしております。」詳細は、はっきり記憶していませんが、大方このようなことを言っていました。 異常な暖冬であることを、面白おかしくラジオのテーマにで切ることこそ異常な状態ではないでしょうか。 2月の半ばにおいて、この時期、柏崎市内の大半のところにまったく雪がないことが、普通であってはならないのです。このことに対して、異常な状態であるという認識を持たなければならないのです。

平成18年11月7日、北海道佐呂間町、新佐呂間町トンネル工事付近で起きた竜巻は、日本では、まれに見る強さのものでした プレハブ数棟が吹き飛ばされ、電柱が倒れ、男性9人が死亡しました。

世界や国内でこのところ頻繁に発生している異常気象とその被害ですが、他人事と考えられるような状況でしょうか。多くの方が日常生活のなかで死亡しています。ご家族他関係者に悲しみは図り知れません。

地球環境についてみんなが真剣に考えてください。

環境問題に関する行政の対策は本当に有効だと考えますか。地球環境が問題視されるようになってから、問題は解決の方向に向かってはいません。 某自治体の担当者と意見交換をする機会がありました。環境対策を地域住人と共に行い、画期的な成果を上げている自治体の先進地事例をお話ししました。担当者は現地の視察に行ったことがあるとの回答でした。その事を、地元自治体へ反映するのが行政の役割ではないでしょうか。

先進地視察には行くが、先進地にはなろうとはしない。事なかれ主義、年功序列、など、 現在の自分の仕事に面倒なことや、厄介なことを持ち込みたくない、行政特有の根底にある体質が問題です。

地球温暖化防止の根本的な対策として、以下のようなものが考えられます。

１．個人の意識に訴え効果を期待する。政府広告や一般企業の広告、テレビコマーシャルなど不特定多数を対象とした、啓蒙活動による対策があります。具体的に以下のような事例です。

�@レジ袋をもらわない
�A家電製品の主電源を切る
�Bアイドリングストップ
�C夏のエアコンの温度を高めに設定する
�D使わない電気はこまめに消すなど。

即効性はなく効果を認識することが難しいです。

２．行政の一定の拘束力、強制力の行使により効果を期待する。立法や条例制定などによる法的処置による対策とその効果
があります。具体的に以下のような事例です。

�@レジ袋を使用する個人に課税する　
�A市内中心部への車の乗り入れする、個人又は企業に課税する
�B排気ガス対策の 無い自動車の所有者に課税する
�C一定時間以上のアイドリングをした運転者への罰則の導入など。

立法や条例の制定に必要な手続きが多いものの、施行後は即効性があり効果の認識も容易です。

従来、交通事故の加害者は故意がないことを前提とし、業務上過失致死傷罪によって処理されてきた。しかし、記憶に新しいところで2000年4月に神奈川県座間市で検問から猛スピードで逃走していた建設作業員の男性が運転する自動車が歩道に突っ込み、歩道を歩いていた大学生2名を死亡させた事件が発生。飲酒運転により幼い命を含めた尊い命が失われた結果、法律改正による危険運転致死罪2007年6月12日に施行されました。

このように事件が起こらなければ、行政は可及的速やかな対策を実施する事はないのでしょう。現在の地球環境は、手をこまねいて見ていられるような状態ではありませんが、行政の担当部署職員は、そこまでに認識をお持ちではないようです。

国際的な議題となった地球環境問題を、国や地方自治体は、行政は、今すぐ真剣に考えてください。

人と人の、国と国のいがみ合い、殺し合い。長い歴史の中、幾度となく繰り返される戦争。高度経済成長による便利さ、文明の産物である自動車が凶器に変わる、交通戦争。これからは、自然災害により多くの命が奪われる、まさに環境戦争に突入します。

○イラク戦争
イラクに派兵されたアメリカ軍兵の死者が平成15年3月の開戦以来、18年12月31日までで3000人を超えました。

イラク政府は平成19年1月1日、平成18年にイラク国内でテロ・暴力で死亡したイラク人が1万6273人にのぼったを発表しました。 内訳は市民1万4298人、警察官1348人、兵士627人です。イラク保険省は平成18年11月の時点で米兵侵攻後、15万人のイラク人が死亡したと公表しています。

○交通戦争
昭和30年代以降交通事故死者数の水準が、日清戦争での日本の戦死者（2年間で1万7282人）を上回る勢いで増加したことから、この状況は一種の「戦争状態」であるとして、「交通戦争」と呼ばれるようになりました。

1970年にピークに達しますが、この後減少。しかし、1980年よりふたたび増加に転じ1988年に1万人を超え、第二次交通戦争ともいわれる状況となりました。

○環境戦争
１６日午前６時３０分ころ、町田市立町田第三中学校２年、末次佑也君（13）が、熱中症で死亡した。１４日のバスケットボール部の練習後に倒れ、多摩市内の病院に搬送されていた。
（2007年８月１７日新聞多摩版　記事）

台風２３号による大雨で、２０日から行方不明になっていた香川県さぬき市大川町田面の無職多田友子さん（72）と高松市下田井町の無職高松喬さん（83）が21日、ともに遺体で発見された。

さぬき市寒川町石田東では、土石流で自宅ごと流された農業野中 留吉さん（88）の遺体を発見、妻ヨシヱさん（87）が行方不明になっている。 これで今回 の台風による県内の死者は五人、行方不明者は五人となった。

（2004年１０月２２日香川県四国新聞社　記事）

熱波に見舞われているルーマニアでは２２日、大半の地域で気温が４２度を超える暑さとなった。熱波による犠牲者数は増え続け、ユージェン・ニコラエスク保健相によると
21日には6人が死亡した。
（２００７年７月２３日AFP BB NEWS 記事）

人類は目覚ましい発展を遂げ、豊かで便利な生活を手に入れました。同時に大量生産・大量消費・大量廃棄の社会構造や生活基盤も構築されました。これは、地球温暖化を含め様々な環境問題を誘発する事態となりました。

環境戦争はもうすでに始まっています。書き出せばきりがありませんが、地球環境が原因で死亡する人がいますし、増加しています。もう何をやっても手遅れです。環境対策など皆無です。

人類は自ら放った鏃に打ちぬかれるのです。恐竜が絶滅したように、人類が終末の時を迎える為のカウントダウンは始まっているのです。

明日、世界が滅びるとしても 今日、あなたはりんごの木を植える。 （作家　開高　健）